世界三大急斜面の畑のワインが、やってきた

良質のワインが生まれる畑は、南もしくは南東向きの斜面が多いのですが、というのは太陽の恵みを受けるにはその方角が良いのですが、もう一つは水はけが良くなる為です。 　ワインの世界で急斜面で最も有名なのは、ドイツのモーゼル地方で斜度が６０度以上あり、しかも「シーハー」という剥がれたような石で表面が覆われているため、ずり落ちてきた土をしょっちゅう盛り上げなければなりません。また、急斜面のため葡萄の手入れの作業中に足を踏み外してモーゼル川に落ちて、命を無くした人も数多くおります。畑の上部には、その人達の十字架も建っているのを、私が実際に行った時に確かめてきました。 　次に有名なのが、フランス・ローヌ地方北部です。ローヌ地方は、物理的地質的上から北と南に分かれています。有名なアヴィニヨンの近くにある南部の畑は、石ころの多い台地に広がっていてこの石が昼間太陽の熱を吸収して夜に放出するためアルコールの高い、力強いワインになります。また、使われる葡萄品種も多く（ソムリエの試験に良く出ますね）、日常ワインから高級ワインまでヴァラエティに富んだワインが生み出されます。 　これに対してローヌ北部のワインは、北から南に流れるローヌ川の花崗岩の急斜面にほとんどあります。特に最も北の右岸にあるコート・ロティは、葡萄品種のシラーから長命で力強くかつ繊細な赤ワインを生みだし、コンドリューは、ヴィオニエ種からあんずのような香りの白ワインを少量産出しています。 　今回紹介しますのは、北イタリアのロンバルティ―ア州のアルプス沿いのヴァルテッリーナなどの村で生まれるワインです。金融と工業の中心地ミラノの北部にあります。

ワイン名 　ヴァルテッリーナ　スペリオーレ　 　　　　　　　　　　　　サッセッラ　ラ　プリオーラ タイプ 　赤・フルボディ　　 等級 DOCG　1998〜 産地 　イタリア・ロンバルティア州北部 生産者 　カーヴェン 畑 　面積：８．４ha 　標高：350〜400ｍ　６０度の急峻な斜面 品種 　ネッビオーロ100％、 収穫 　法定収穫量も７０％に制限 醸造 　３０℃から徐々にさげて低温醗酵でゆっくり 熟成 　フレンチオークのバリックで２年間熟成の後、大樽に移し変える 評価 　硬いネッビオーロをベースにし、洗練されたタンニン。長いフレッシュな余韻。美しい。２００３年以降。８９点ワインスペクター7-31.02 価格 　￥４､０００　⇒　￥３,５００ 試飲の感想 　輝くルビー色、ラズベリーやスミレの香り、しっかりした味わいとエレガントさもあり、イタリアの赤ワインのイメージが変わるかもしれません。価格のわりにお値打ち感があるのは間違いありません。 おすすめ 　この地方では、古くからヴァルテッリーナが知られていますが、スペリオーレのみが98年にDOCGに昇格しましたので、このワインは最初のワインになります。

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	ヴァルテッリーナ　 　　スペリオーレ　 　サッセッラ　ラ　プリオーラ	￥3.500
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